こだぬき6ぴき

『こだぬき6ぴき』 なかがわりえこ/なかがわそうや
こだぬき6ぴきと、専業主婦のお母さん、音楽家のお父さん。
子育ての大変さと喜びが延々と描かれているお話。すきあらばとびはねはしゃぎ、いつでも自分がいちばんじゃないと気がすまないこだぬきたち。ふりまわされながらも、叱りったり、おもしろい提案をしてみたり、小鬼のごとく暴れまわるこどもたちをうまくいなす賢い母ダヌキ。素晴らしい音楽家の父ダヌキ。

家のまわりに生えている杉の木にドレミファソラシドと名前をわりふり、その杉の木が家の間取りと共に図で(挿絵で)最初に提示される。そのおかげで、読みながら「ソの木の下で〜した」などという描写が出てくると、それがどの場所なのか思い起こしやすいってところが、わあ、発明だなあ!と思う。
いっぱいに咲いた月見草と桃色の空の表紙が美しくて、とても好き。