昔語り・自分語り その6

2002年から4〜5年のあいだ、お茶の間で熱心にV6を観察し続けてきたのですが、2007年頃がたっとテンションが落ちました。いろいろ理由はあるけど一番大きな理由は、岡田君の心配をし続けるのに疲れてしまった というようなことです。馬鹿みたいな話だけど。そのうち学校へ行こうが終ってしまい、義務のようにV6の番組を見ることをちょっとやめてみようと思うようになり(だってグルメとか心底興味がなくて)、そうすると本当にだんだんV6を見ることが減っていき、それから数年間はテレビのチャンネルをまわしていて偶然出会ってしまったとき以外V6を見ることをしませんでした。どんな曲を発売していたのかもほとんど知らなかったし、誰がどんな舞台をしているのかもわからなかったし、岡田君や森田君や井ノ原君の映画の存在は知っていたけど、どれも見てません。
ずっと読んでいた大好きなファンブログを読み続けることくらいしか、V6には触れていませんでした。


それが、セクシーハニーバニーの発売により、すこしずつテンションが戻ってきました。

正直な話、ファンになって以来ずっと、シングルとして発売されるv6の曲にあまり興味をもてないでいて。もちろん歌を含めたパフォーマンスとしては嬉しく堪能していましたが、歌それ自体にはほとんどひっかかりを感じることが出来なかったんです。だけど、セクシーハニーバニー(これが披露されたカミスンを何故わざわざ視聴したのか覚えていないのですが)を見て、ハートを射抜かれました。特に坂本君の「セクシー」に。

この曲、すごくすごく好きなんです。V6らしさがわたしの好きなかたちで昇華されていると思って「ああ、これは正解だ!」と、初めて見たときはドキドキしました。ジャニーズらしいぺらぺら感とドロドロ感、うさんくさいのにソフトでやさしい仕上がり、それを裏打ちする色気と技術、不穏で不良なのに真面目さ漂う踊り、何故かいつも感じてしまう新しい古さ(?)、そしてユーモア。大好き。で、そのあと、夏生さんの御厚意によりはじめてライブに行って一時的にテンションマックスになったり、次に発売されたバリバリが「なにこれ?」って曲だったり(とっかかりがないよりは、なにこれ?のほうが100倍好き)、すこしずつではあるのですが、いちいちツボを押されている感がありました。そこへきてのキーポン発売ですよ…

キーポンが楽曲としてどうかとか歌としてどうかとかは、よくわからないんです。でもこれ、本当に、V6にしかできない、ごつごつした(とはいえとても洗練された)仕上がりの曲でしょう。これでもかってくらいV6を詰め込んであって、そのいびつさを愛らしく奥行き深く表現してる。こういうV6が見たかったって、すごく思うんです。そういうのって(そのパフォ−マーにしか歌えない唯一無二な曲って意味で)歌としてすごく綺麗だなあと思って、数字でいえば素数に近い造りだなあって思う。そのうえ単純にかっこよくて、そして、私としてはここがとても重要なんですが、セクシーハニーバニーからの3曲はどれも微妙に「笑える」仕上がりになっていると思っていて、そこに、ものすごくものすごくツボをつかれました。好きなタイプのユーモア。

で、四十路をむかえますますチャーミングな坂本君にときめいたり、いついかなるときも真摯な森田君のことをなんとなく心の中に置いたり、いのっちの暑苦しいおしゃべりに切ないほどの可愛らしさを感じたり、V6ライフがいよいよ楽しくなってきました。

…岡田君のことは「うん、まあ、元気そうだね…」くらいの気持ちでした。なのですが、8月のある日、突然な岡田君ブームに襲われることになりました。


続く。