H

T&Dの特集を読みたくて買ったはいいが、そのまま放りっぱなしになっていた「H」を読んだ。
磯山プロデューサーが岡田君を評して「自分に自信を持ちゃいいのにと思いますけどね。でもきっとそれが彼の持ち味なんで、悩みがない岡田准一ってのはきっといないんだと思うんですけどね。」と言ってる。なるほどなあ・・・と、言うよりも。悩んでいない岡田君には、たぶん今ほどの魅力は無くなってしまうじゃないかなあ・・・。
T&Dの中の岡田君は、長瀬君に隠れて影が薄くなりがちだけど、でもやっぱりなんだかんだいってとても魅力的だ。背が低いことさえ魅力のひとつになっているもの。落語の天才って、それ本当に岡田君を想定してのあて書きなのかな?と思わせつつ、でもやっぱり竜二というあの役は、岡田くんのために書かれたものだなあと思う。岡田くんの持つ痛々しさと竜二の持つ痛々しさはなんだかちょっと似ていて、その痛々しさを包みこむヘラヘラした竜二の態度が、ほかでは見られない岡田君の魅力を引き出している。そんな気がする。
こういう役を岡田君に割り振れる宮藤官九郎は素敵だ。でもそれは、『クドカン』というブランドの力があるからこそ、可能になることなのかもしれない。