「愛の流刑地」の長谷川京子

愛ルケ、観ました。いやいやいや。友達が観たいと言うものですから、つきあいで・・・・
エロなのか?と思って観ましたが、たいしてエロではありませんでした。確かに露出は激しかったりするのですが・・・・エロというよりは「身も蓋もない描写だな」という感想を私は持ちました。たぶんこの映画の監督は、主人公二人の性愛描写よりも裁判のシーンのほうに(気持ちのうえでは)重点をおいているんじゃないでしょうか。しかしその一方で「長過ぎるんじゃないか?」と思うほどベッドシーンが延々と続く(正直、退屈でした)のは、おそらく想像するに、ベッドシーンはなるべく多めにとの、上からの指示なんじゃないかなあ・・・なんて思ったりしました。結果として、ちょっとどっちつかずの映画になってしまっていた感じがしたかなあ?
あちこちで酷評されているらしき長谷川京子ですが、私はすごくよかったと思うんです。彼女の演じる役の持っている浅はかな感じとか、虚勢を張って空回りしている感じとか、それが彼女の演技プランのたまものなのかどうかはわかりませんが、よく役にはまっていると思いました。彼女は、大河ドラマ細川ガラシャを演じていたのも良かったんですよね。
ただ、この女優さんは、セリフ回しにかなり難があって、そのせいで緊迫した場面がぶちこわしになってしまうことが、たまにあるんですよね。もうちょっと上手に喋れたらいいだろうになあと思うんだけど。
どう考えても上手な俳優さんではないとは思うけど、体当たりで役にぶつかっているらしいところが初々しいし、独特の雰囲気を持っていると女優さんだと思うんだけどな。
しかし長谷川京子に私が好感を持っているのは、「冬の運動会」で岡田君と共演しているせいかもしれないです。岡田君と、なかなかお似合いの2ショットでした。綺麗で。美形姉弟みたいでした(姉弟役じゃなかったけど)。
富司純子はさすがの存在感でした。富司純子の登場で、映画がぐっと引き締まったものになっていました。彼女の一挙手一投足には、すべてに物語があるなあと思います。
ところで、主人公の女性がこどもたちのために腕をふるって御馳走を作る、というエピソードが出てくるのですが、その出来上った御馳走というのが、まるでコンビニで買ってきたものを皿に移しかえただけ、みたいな料理だったことが、ものすごく興醒めでした。