八日目の蝉

ドラマ「八日目の蝉」を見た。
連ドラを熱心に見たのは、昨年の「アイシテル」以来だから
なんていうか・・・犯罪ものばっかり?

初回はものすごく引きつけられて見たんだけど、
だんだんと気持ちが失速し、
録画に失敗して一話分抜けてしまっているせいもあるかもしれないけど、
最終的になんだか釈然としないドラマだった。


たぶん「女」ってことなんだよなあ、結局・・・


主人公キワコの、自分を正当化し、日々の生活に根ざし
今を生きるやり方は、それが「女」(・・・あるいは、母?)って
ものなのかもしれないし、
素晴らしいことなんだと思うんだけど。
壇れいさんがあんまりにも美しかったせいか、いろいろなことが
ごまかされているような気にもなってしまって、
・・・どっちかっていうと「図太い」っていうほうが強く
印象に残ってしまったんだよな。


女は、産むにしても産まないにしても(産めないにしても)
子をなし育てるということに根ざし振り回される性だなあと
見ていてなんだか、ひどくくたびれてしまった。



ただ、出てきた女優陣はみんな素晴らしかった。
壇れいさんも、美しかった。
いびつな女をいびつなままに美しく演じていた。


印象に残ったのは、出番は少なかったけど、賠償美津子。
背景はほとんど語られないのに、その存在感だけで
説得されてしまった。


坂井真紀もよかった。方言できんきんと喋って、達者な役者さんとは
思わなかったけど、体当たりで演じているのが感じられたなあ。
童顔なのに、手のしわや筋に年齢や疲れが出ているのが、とても、
どうしようもなくリアルで、そこが魅力的だった。


久々に見た左時枝が、地方のラブホテルに勤める女をなんの違和感も
なく、息を吸うがごとく自然に演じていて興味深かった。


北野きいちゃんは、今まであんまり好きじゃなかった。
・・・といっても、彼女が演技をするのを初めて見たんだけど。
ルックスで、ちょっと食わず嫌いだったんだよな。
でも、このこはどうしようもなく女優さんなんだろうなあと思った。
なんか、芯が暗くて重くて、ごつごつしている。