エーケービー

エーケービーの総選挙の番組(当日の深夜にやってたやつ)を見ました。総選挙って、すごいシステムだなあ。しんどいなあ、これ。選挙される女の子は鉄の心臓を持ち続けないとだなあ。あと何年続けるのだろう?いつどうやって終らせるのだろう?それとも、ずっと続いていくの?総選挙がある限りエーケービーは、今の主要メンバーの人気が落ち着いたあとも、世代交代による鮮度の維持にある程度は耐えていけるような気もするなあ。でも、来年あたり、急に終ったりするのが一番よいような。
こんな商法、酷いなあと思うのだけれども、そんな感想とは裏腹に、結果がなんとなく気になってしまうのであった。


ランクインした女の子たちの、ひととおりのスピーチを見てしまったのだけれども。どの子もしっかりしたことを喋っていて、感心したなあ。
そして、大島優子ちゃん、前田敦子ちゃんのスピーチは、どちらも特に印象に残った。



大島優子ちゃんは、「私たちにとって票数は愛です」と言った。
この選挙のことを語った言葉ではあるけれども、それ以上に、アイドルを好きになり応援するということ、そのものの構造を、シンプルに表した言葉だと思った。仕事でもなんでもそうだけれども、大切なのはお金じゃない、でも、お金に換算することで表現が可能になることって(金額の多い少ないは関係なく)、あると思う。


思春期の女の子の、数値にしてはかることのできない魅力をお金に換算する過程には、割り切れない想いもたくさんあるだろう。しかもこの総選挙についてはなおのこと、複雑な想いが渦巻いていると思う。けど、彼女はそれをも踏まえて「票数は愛だ」と言って、選挙によって起こっている現象を肯定し、ファンの愛を引き受けているように見えた。そうやって言うことで、もしかしたら自分自身をも肯定し、救っているのかもしれないけれど。賢い子なんだろうなあと思った。なんか、女神さまみたいに見えた。
こんなふうに言われて、むくわれたように感じたファンはたくさんいたんじゃないだろうか。


前田敦子ちゃんは「私のことを嫌いでも、エーケービーのことは嫌いにならないで」と言った。大島優子ちゃんの発言に比べたらずいぶんと拙い言葉だと思うけど、1位に選ばれた席で、彼女がまず「私のことを嫌いな人もたくさんいると思います」とネガティブな発言からスピーチをはじめたことに、ドキッとさせられた。
私が見ていた番組では、確か、昨年2位になったときのスピーチのVTRも流れたんだと思うけれども、そこでの彼女は「(エーケービーを引っ張っていくことは)私には荷が重かったみたい」と語っていた。他愛ない内容なんだけれども、心情を短い言葉でシンプルに話すことができる子だなあと、ひっかかった。それって、簡単そうで案外難しいのでは。


前田敦子ちゃんという子は、興味のない私のような人間からすると、人柄がつかみにくいというか、どんな子なのかいまいち伝わってこない弱さがあると思うんだけれども。・・・キャラクターが弱く感じるってことなのかな。なのに、総選挙のたびに(たびにって、2度だけど)、多くは語らないのに、ちょっとだけグッと内面に踏み込んだ言葉をもらし、それに、わたしは心がすこしざわついてしまう。そういう言葉のチョイスができる子なんじゃないかなと、なんとなく思うんだけれども。言葉の使い方に、キャッチーなところがあるんじゃないかなあと。
国民的アイドル集団のトップを争うような子だから、やはりなにか特別な勘に優れたところがあるんじゃないのかなと思うんだけど・・・どうかな。


個人的な感想としては、キャラクターとしては弱いけれども、心の芯は太そうな印象なので、センターはやっぱり前田敦子ちゃんのほうがしっくりくるような。彼女はお姫様扱いに耐えられる感じがあるから。大島優子ちゃんは、センターとしては頭が切れすぎるような気がする。どちらかといえば、キャプテンという感じが。