「森と芸術」展

東京都庭園美術館で開催中の「森と芸術」展を見てきました。
森をテーマにした展示ということで、
1枚の絵の中に、歴史と生活と信仰と思想が、いかに詰め込まれているかということ。
森を描写することが、イコールそれらを表現する手段でもあるのだということ。
何故なら人間の歴史は、自然の中の一部として生まれ、育まれてきたものなのだから。
ということをさりげなく示唆してくれる展示でした。
と、いうか、私自身がちょうど日本における自然信仰ということについて考えていたの
で、鑑賞のしかたがそんなふうになってしまったのかもしれないのだけれども。


アダムとエヴァの楽園からはじまり、神話や伝説、ケルト、風景画、1800年代後半〜1900年代初頭の絵本、シュールレアリズム、アールデコ岡本太郎もののけ姫(!)等々のラインナップだったのですが、
備忘録的に、画家の名前を。
ルソー、アンドレ・ボーシャン、ポール・セルジェ「ブルターニュのアンヌ女公への礼賛」、ポール・ゴーギャンの版画作品、ギュスターヴ・ドレ、デューラー、コロー、クールベ


特に絵本のブースの、優しくわかりやすく、美しく可愛らしく噛み砕いた表現に、改めてうっとりしたなあ。これらも、歴史の積み重ねの末に生まれてきた芸術なんだなあ、植物の扱い方、飾り罫の描き方ひとつもその足跡なんだ。
こちらは、カイ・ニールセン、アーサー・ラッカム、ベスコフ、エルンスト・クライドルフ、くまのプーさん


ところで、
帰り際に歩いた庭園美術館の庭園は、ずいぶんと斜めって立っている木が多かったんだけど(マイケル・ジャクソンのダンスみたいに!)、あれって、どうしてなんだろう?