supernovaのMV

昨日寝る前にsupernovaのMVを見たのですが、これ、いいな。
初見では、ちょっとあんまりにも「かっこいい」を目指しすぎている感が、自分には受けいれられない気がしたのですが、さいごまで見て「ループするんだ」って気がついて胸がざわっとしました。で、もう一回見直してみると、カメラが切り替わらないことや、最初に出てくる金髪の銀色のドレスを着た女の子がいつもちらちらと映りこんでいることなんかに気がついて、ああ、面白いなあと。カメラを遮るように手をかざす岡田君の行為に、もしかしたらカメラ自体が誰かもうひとりの視線なのかな、とか、supernovaという場所は、現実と悪夢と妄想のはざまに立っている空間なんだなあと思わせてくれる懐の深さを持った映像ですよね。
うまく表現できないのだけれども、場所やシチュエーションを、「撮る」という行為が裏切ることでそこに別の世界を成立させることができるんだなあと思いました。それで、この銀色のドレスの子の顔がすごくいいなあと思って。澄んだ瞳をして、でもそこにはなんにも映っていないような風情であるのが、MV全体の印象を決めているように思いました。現実を生抜くための、いやむしろ破滅にいたるための綺麗な悪夢みたい。はじまりで、この女の子を誘うようにsupernovaに入って行く岡田君も、酷薄な感じがしてちょっといいなと思う。