図書館戦争の感想

最近は時間に余裕がある生活を送っていて、そうすると途端に生計が成り立つのか心配になってくる。忙しくて苦しいか、時間があって心配か、何故か中間のときがあまり無い。どちらにしろ気持ちが晴れないのだったら、考えても仕方がないし目の前の仕事に集中すればいいのだけれど。

いのっちの誕生日だった金曜日、外出中急遽の事態があって時間が空いてしまい、それならばと『図書館戦争』を見ました。レディースデーだったせいか、平日の朝イチの回でしたがそこそこ人が入っていたような?30人くらい?ほとんど女性でした。





細かく思ったことなど。


テロリスト役の鈴木さんが最後に死んだのかどうか気になっていたのですが、急所をはずしていることを確認。そもそも急所は狙っちゃいけないって設定なのですね。


堂上は明らかに笠原のことを「好き」と認識していると思っていたけど、今回見てみたら、そんなことなかった。一回見て慣れたせいか、ラブ部分もそんなに恥ずかしくなく見られました。


栄倉さんは、ものすごくスタイルがいいんだけど、いや、よすぎてかえって不安になる。顔がもうすこし大きくてもいいくらいだ。でもミニタリーのコスチュームがとてもよく似合って可愛い。こんなに似合うひともいないだろう。


種市先輩(@あまちゃん)の過不足のない仕事ぶり。


橋本じゅんさんは、目が優しいな。


田中君は、よく見るととてもかっこよく小牧を演じてるんだなあ。でも、どれだけかっこつけてもかっこつけているように見えないところが、すごくいいなあ。田中君の容姿、わりにストライクに好き。


栗山千明が、非常に栗山千明っぽい(気がする)。


岡田君の今回の演技、好きです。あまり基本の表情が変わらないのがよかった。キレのある動きや体型からして人物像に説得力を与えているという面も大きいと思いますが。でも面接のシーンとか、苦虫かみつぶしたような顔なのに感情がこぼれちゃっているのが伝わってきて、いじらしかった。



初見で、テロリストを「撃て」って撃っちゃうんだなと、そこに軽く動揺してしまいました。話の流れ的には、もちろん撃って倒さなくちゃカタルシスが得られないんだけど、でもそれだけで撃つ展開にはしないはずと思うんですよね…。

劇中で「なぜこんな世の中になってしまったのか」という問いに仁科司令が「ひとびとの無関心が原因だ」と答えるシーンがあるけど、『図書館戦争』のお話の中では、関心をもつということに対するひとつの対処のしかたが戦争なんですよね。手段が戦争じゃなかったとしても、自分の生きる場所を守るために、ものごとに向き合いなさい、自分の頭で考えることをやめては駄目だと、そういう問題提起をしているお話なのだと思いました。

これは笠原の成長物語であるから、さいご笠原が発砲し人を傷つけるのは、彼女が、権利のために戦うことを本当の意味で自分の問題として関わっていくことへの決意を表明した展開なのだろうか。なにかを守るためには、傷つけずに、あるいは傷つけられずにはいられないのかもしれない。それでも、自分にできることは何なのか強い意志をもって臨んでゆく話なのかな…と受け取ってみましたが。


世界の歴史は戦争の歴史で、そこから自由であろうとしているのが日本のプライド(?)なのだと思っているけど、とはいえ、今の日本の平和が世界の中でどういう軍事のバランスのもとに成り立っているのかってことを考えだすと、戦争をしないというのがどういうことなのか、その重み(有り難み)を自分はちゃんと受けとめられていないんだなと気づいたりする。平和ボケした人間なのだな、と。なんてことも、映画を見ながら考えました。



もし続編が作られることがあれば見たいですが、今作で「戦うことの意味」を投げかけることはしてしまったので、今後そこをどう捉えながら戦争を進めていくのか想像がつかないなあ…。これ以上やるとそれこそ戦争ごっこの話になってしまわないのかしら。ただ原作は続いているらしいので、それはそれで、また考えさせられるものになっているのでしょう、おそらく。