日本生命のCMと『大鹿村騒動記』

日本生命の新しいほうのCM、見ました。前のは、顔も変だし画面も暗いし、このCMは何がいいんだろう?とまで思っていたんだけど、お話が展開(というかなんというか)されのですねえ。楽しくなってきました。まだ続くのかな。お茶をいれるのは30代の岡田君なんですね。現在の岡田君が過去と未来の岡田君をもてなしているようにも見えて、面白いなあ。それから、現在の彼女「ゆり」って答える岡田君の顔がにやけているのが、いいなあ。岡田君のにやける顔、好きだなあ。



大鹿村騒動記』
よかった。いい映画を見たなあって、なんだか心が満たされた気持ちになりました。原田芳雄さんがなにをやってもかっこよくて可愛らしくて、だけど、現実にはもういないんだなって胸が痛くなった。

大楠道代さん演じる貴子の「許してくれなくていいと思ってる」って台詞、かっこいいな。そう言いながらも、その貴子が普段はいろいろなこと忘れてしまっているっていうのが、悲しくておかしくて。

できることならこんなふうに、この映画みたいに人生を捉えながら死んでいきたいって、思った。

お洒落な映画、いや、お洒落ってことではないんだけど、普通に普通に、だけど泥臭くならないギリギリのラインに気を配って画面が作られている、その心意気というか意思が、お洒落だなあと。秋の、紅葉がはじまりかけの緑と、そこに現れる原田芳雄の長靴の黄色が素晴しく美しく響き合って。わりとどんな場面でも単純に綺麗な色のアクセントがさり気なく、だけど気持ちのよい場所に入っていて、それがあることで画面に絶妙の緊張感が保たれているなあって思ったんですよ。だからこそ、なんてことない田舎の風景でもぎりぎりモダンに見えるし、色が映画の中できらきらと響き合って、観ていて楽しくて嬉しかった。大画面で見るべき映画だったなあ。