ラジオ(大竹しのぶさん)

大竹しのぶさんがゲストだったので、岡田君のラジオを久しぶりにきちんとラジオで(録音だけど)聴きました。
大竹さんが、いつも思っていたことなのだけれども、身近な人にとてもよく似ている気がして、こうして話しているのを聞くとああやっぱり似てるなあとしみじみ思ちゃって。コミュニケーションのとり方が隙だらけなところが。
ギリシャ悲劇で、蜷川さんの演出で」と喋ったあと「ちゃんと説明してるでしょ」って得意気なとことか。「いつもは駄目な私がちゃんとやってあげてるでしょ、誉めて」って、だけど「そんなことぐらいで誉められるか」ってオチまで作ってくれて、相手の懐に入るの、上手だなあ。それが言える相手っていうのを見極めるのも上手なのだろうけれども。

身近なひとは、「大切なこと以外は気にならない」ひとだから、端から見てると危なっかしいし穴だらけだし、そのせいでしばしばまわりにしわ寄せがくるし、だからこそ放っておけないんだけど、本当はすごく強いひとだなあと思う。そのずうずうしいまでの強さが苦手って敬遠されることも多いようだけど、アンバランスなひとってやっぱり魅力的なのだ。で、もてるのだ。



「発見をしようとすると緊張しない」と岡田君が言ったあと、大竹さんが「私もそれだ」とおっしゃって、それを岡田君は「お芝居で発見をしようと思えるひとはなかなかいない」ってひきとったけれど。
大竹さんは、でも、お芝居の中で「自分の中にこんな感情があったのか」って、たとえばそういう発見をしたいってことではないのかな。だとしたらそれって、自分を知りたいって欲求なのかな。勝手な解釈だけど、自分を知りたい、世界を知りたいって、それが表現することの欲求の根源でもいいのかもしれないなあって思った。
岡田君が、ラジオの対談相手やその人の専門分野に対して「発見したい」って思うのと、習い事が好きなのと、風呂上がりに部屋でひとりで棒だかなんだかをぶんぶん振ってるのと、それはきっと全部つながっていることですよね。そしてそれってたぶん、大竹さんがお芝居をする意味と同じなのかもしれないなあって思いました。


「しろ」のCM(ミムラが出てる)で使われている大竹さんの歌、「有り難いって思ってる。こんなふうにさせてくれて」って、なんだよこの歌、大竹しのぶはどんな気持ちでこれ歌ってるんだよって思ってたんだけど、やっぱり「こんなひといないよ!」って思っていたのですね…なのに、歌ってみたら感情がのせられて「歌っててすごくしあわせだった」って、すごいなあ。面白いなあ。