バカリズム×森山直太朗

SWITCHインタビュー 達人達 「バカリズム×森山直太朗


ああ、これはすごく面白かった。教えていただいて見た番組ですが、見られてよかった。

枡野さんの創作についての話はすごく面白かったんだけど、でもそれとは別に印象に残ったのは、話しているとき、どんな流れだったか覚えていないんだけど、とにかく思わず笑ってしまうような場面、直太朗さんが枡野さんの話に対してちょっと軽いつっこみ的な返しをしたときかなにかに、枡野さんがそれを決して笑顔で受けないのが印象に残りました。いや笑ってないわけじゃないんだけど、直太朗さんの返しにほとんどのっからずに、それよりも、自分の話を正確に直太朗さんに伝えたい、直太朗さんの問いにできる限り正確な答えを返したいという意思のほうを優先しているというか、それ以外のことにいつもより気がまわっていないというか、とにかくそんなような印象でした。作品についてとても高いプライドを持っているし、それにまつわる話を、会話の上でだけでも軽い扱いをすることに慣れていないというか、融通がきかないというか、うまく言えないんだけど…とにかくとても高いプライドを持って作品づくりをしていて、情熱が溢れている人なんだなあと、その話しぶりを見ていて、なんとなく思った。

直太朗さんは歌をつくるときに「無意識に予定調和を崩したいと思っている」とをおっしゃってて、枡野さんに「そのつくりかたはお笑いのネタっぽい」と言われていた。私は直太朗さん自身については、ラジオやテレビで話しているのを聞いて好感は持っていたのですが、歌をあまりちゃんと聞いたことがなくて。でも、これは印象の話ですが、これだけメジャーな活動をしている割にはどこかふわふわとしたまま、歌う歌にもご本人の佇まいにも、ちょっと不思議な存在感を保っておられる方だなあという印象があって、なんていうか、どこに居ても軽く違和感があるというか。それはもとからの性質というのもあると思うけど、同時に、「予定調和を崩したい」という、割に明確な自覚的な意志とあいまって出来上がっているものなんだなあと思いました。